生涯
1872年、モスクワの貴族の家に生まれた。モスクワ音楽院でラフマニノフと同級生。卒業時には金メダルを獲得した秀才。
初期はショパンの影響下で書いていたが、次第に神智学・神秘主義に傾倒し、独自の和声体系(神秘和音)を編み出した。「音と光と香りの合一」を目指し、色光ピアノなど共感覚的演奏法を実験。
「世界終末の儀式音楽」というプロメテウス的構想を抱きながら、43歳で唇の腫瘍が原因で急死した。彼の急進的音楽は20世紀現代音楽の予兆となった。
音楽スタイル
初期はショパン的、後期は調性を超越した神秘的和声。「神秘和音」(4度音程の積み重ね)を発明。彼の作品はピアノに「光」「香り」「色」の概念を持ち込んだ。
代表作品
24の前奏曲 Op.11
ショパンの伝統に連なる初期の傑作集。
ピアノソナタ全10曲
第1番から第10番まで作風が劇的に変化する、彼の精神の旅。第5番以降は無調的。
法悦の詩 Op.54(ピアノ版)
管弦楽が原曲だが、ピアノでも演奏される神秘的作品。
プロメテウス(火の詩)
色光ピアノを使う共感覚的作品。
ピアノ練習曲 Op.8(12曲)
「悲愴」と呼ばれる第12番が特に有名。
詩曲・前奏曲・夜想曲(多数)
短い小品でも独自の和声世界を表現。
聖地巡礼
住居・博物館
スクリャービン記念博物館
Bolshoi Nikolopeskovsky lane 11, Moscow
彼が最後の3年間を住んだアパート。「色光ピアノ」も展示。
墓
ノヴォデヴィチ墓地
モスクワ
ロシア音楽家・文学者の墓地。チェーホフ、ショスタコーヴィチも。
姿と場所
影響関係
影響を受けた
- ショパン
- リスト
- 神智学(ブラヴァツキー)
影響を与えた
- プロコフィエフ
- ストラヴィンスキー
- 20世紀無調音楽
学習者にとって
前奏曲 Op.11 や Op.8-12「悲愴」は中〜上級。後期ソナタは「ピアニストの精神を試す」と言われる難曲。神秘的体験ができる作曲家。