生涯
1833年、ハンブルクの貧しい音楽家の家に生まれた。10代から場末の酒場でピアノを弾いて家計を助けた。20歳でシューマン夫妻に出会い、ロベルト・シューマンが「新しい道」という記事で「天才」と紹介したことで、世にデビューした。
シューマンの死後、未亡人となったクララを生涯支え続けた。クララへの愛は秘めたままだったが、彼女は音楽的にも精神的にも生涯のパートナーだった。生涯独身を通した。
「ベートーヴェンの影」に苦しみ、交響曲第1番を書き上げるまで20年以上かかった。完成後はその第1番が「ベートーヴェンの第10番」と評され、ようやく自分の地平を開いた。1897年、ウィーンで63歳で世を去った。
音楽スタイル
ブラームスの音楽は古典の厳格さとロマン派の情熱の融合。緻密な対位法、複雑なリズム、深い和声で知られる。後期のピアノ小品(インテルメッツォ群)は、ロマン派の最後の輝きとして、内省と諦念に満ちている。
代表作品
8つの小品 Op.76 / 2つのラプソディ Op.79
中期の代表的なピアノ小品集。
4つの小品 Op.119(最後のピアノ作品)
晩年の透明な小品集。最後のラプソディ。
6つの小品 Op.118
晩年の名作。第2番のインテルメッツォは特に愛される。
ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 Op.15
シューマン夫妻への思いを込めた、巨大な協奏曲。
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.83
「4楽章の交響曲のような協奏曲」と評される傑作。
ハンガリー舞曲集(連弾)
民族的な舞曲を編曲した親しみやすいシリーズ。
パガニーニの主題による変奏曲 Op.35
技巧の極み。「ピアニストの聖書」。
聖地巡礼
生家
ブラームス博物館
Peterstraße 39, 20355 Hamburg
ハンブルクでの少年時代の住居跡を博物館化。
ウィーン居住
ブラームスゲデンクラウム
Karlsgasse 4, 1040 Wien
晩年に住んだウィーンのアパート。
墓
ウィーン中央墓地 音楽家エリア
Wien
ベートーヴェン・シューベルトの近くで眠る。
姿と場所
影響関係
影響を受けた
- バッハ
- ベートーヴェン
- シューマン
影響を与えた
- シェーンベルク
- レーガー
- 後期ロマン派全般
学習者にとって
Op.118-2 は中級〜上級でも取り組める静謐な傑作。後期インテルメッツォ群は「人生で何度も戻ってくる作品」として、年齢を重ねるごとに違って聴こえる。