生涯
1932 年、神奈川県平塚市に生まれた。東京芸術大学作曲科で池内友次郎に師事。1955 年「四つのインヴェンション」で日本音楽コンクール第 1 位を獲得し、頭角を現した。
童謡「あめふりくまのこ」「アイスクリームのうた」「げんこつやまのたぬきさん」など、日本の子どもなら誰もが歌った童謡の作曲者として国民的に親しまれている。
ピアノ曲集「お菓子の世界」(1973)は、日本のピアノ教育の定番中の定番。1973 年から半世紀以上、ピアノ教室で愛奏され続けている現代日本最大のピアノ教育作品。
人となり
湯山昭の人となりを示す 4 つの側面。
一日のルーティン
湯山は 「規則正しい作曲家生活」 を生涯貫いている。
音楽スタイル
湯山の様式は 「子どもにわかる現代音楽」。難しい技法を使わず、メロディと和声の魅力だけで子供を惹きつける。
調性を保ちながら現代的な和声。三善晃が高度な現代技法で挑んだのに対し、湯山は「平易さの中の詩情」を追求した。「シュー・クリーム」「バウムクーヘン」「ボンボン」など、お菓子の名を冠した小品はそれぞれ独自の音楽的キャラクター。
童謡作曲家としての才能 も同じ哲学。「あめふりくまのこ」のシンプルだが忘れられないメロディは、すべての日本人の幼少期に染み込んだ。
全作品リスト(主要)
ピアノ独奏
- 「お菓子の世界」(全 25 曲)
- 「ピアノのための『日曜日』」
- 「四つのインヴェンション」
- 「ピアノソナタ」
- 「子どものためのピアノ小品集」
童謡
- 「あめふりくまのこ」
- 「アイスクリームのうた」
- 「げんこつやまのたぬきさん」
- 「おはなしゆびさん」
合唱
- 「お母さんの歌」
- 「子供のための合唱曲集」
- 「四季の歌」
代表作品(ピアノで弾ける)
ピアノ史への貢献
「日本のピアノ教室の音風景」 を作った人。1973 年の「お菓子の世界」出版以降、半世紀にわたって日本中の小学生・中学生がこの曲集を弾いてきた。「現代日本人の音楽体験の共通言語」 を作った稀有な作曲家。三善晃と並んで、日本のピアノ教育を「本格的でありながら親しみやすい」次元へ引き上げた。
聖地巡礼
湯山ゆかりの地は 神奈川県平塚市(生地)。
逸話
湯山は穏やかな性格で知られ、エピソードも温かい。
影響関係
学習者にとって
「お菓子の世界」 の全 25 曲は初級〜中級者の必修。「シュー・クリーム」「ホット・ケーキ」が入門、「バウムクーヘン」「マロン・グラッセ」「鬼あられ」が中級。順番に弾くと自然に技術が向上し、現代音楽への抵抗も消える。湯山の童謡をピアノ独奏で弾くアレンジ集もある。